埴輪の体温 -時を超克する力-
2020.2.8.SAT - 2.15.SaT 10:00-17:00 2月10日 (月)休館
大阪府立近つ飛鳥博物館 近つ飛鳥ギャラリー
入場無料 ※写真·映像作品のモチーフとなっている埴輪の実物を観賞されたい方は常設展·企画展の観覧料が必要となります。
主催/大阪芸術大学芸術計画学科
企画制作/大阪芸術大学芸術計画学科「プロジェクト演習Ⅰ」アートプロデュース研究領域クラス
監修/大阪芸術大学芸術計画学科アートプランニング研究室 協力/大阪府立近つ飛鳥博物館
アートは、古代と現代を繋ぎ、埴輪に体温をもたらす
本展覧会は、大阪府立近つ飛鳥博物館の館蔵品である 5 点の埴輪と向き合い、歴史遺産とアートを繋ぐことで、改めて人間とは何かを問うもの
である。考古資料を体系的に展示し、学術的な知識を提供する博物館の使命に加えて、アートで古代と現代を架橋し、人間の存在を強く浮上
させることができれば、新たな愉しみ方が得られるのではないかと考えた。
私は埴輪の表情に悲哀、慈愛、プライド等の心の襞や生の熱を読み取る。また、別れを悼み、畏れる等、様々な想いを宿す“メデイアとしての埴輪”
にすこぶる興味を抱く。これらの視点で、埴輪に眼差しを注ぐ時、埴輪に体温を感じずにはいられない。
何も語らない埴輪と対峙して、あなたはどのようなメッセージを受信 / 送信するのだろうか。時を超克する気配と波動を体感しながら、根源的に
人間に迫る濃密な時間を創出させて欲しい。
キュレーター/ 谷悟 大阪芸術大学芸術学部 芸術計画学科教授
(アートプロデュース研究領域/アートプランニング研究室)
Art connects the ancient time to the present time and brings energy to Haniwa or clay image
This exhibition is now to consider what human being is by facing five Haniwas to connect historic heritage to art.
In addition to the mission of the museum which exhibits archeological specimens systematically and provides academic knowledges, realizing again the existence of human
beings by making art act as a bridge over the ancient and the present might enable us to renew our enjoyment, which is what I thought.
I read the mind of sorrow, affection and pride in detail out of Haniwa' s facial expression.
I also take much interest in the medium of Haniwa which has various thoughts of missing or awing in it.
Looking at Haniwa in these views, I can' t help feeling some warmth or energy out of Haniwa.
What message would you give and take when you face Haniwas which utter nothing?
I would like you to create thoughtful time, taking a close look at the root of human being, sensing mental undulation over a long period of time behind.
Curator : Satoru Tani, Professor of Art Planning Depertment, Osaka University of Arts
作品1〈埴輪の貌〉
人物埴輪と向き合い、ファインダーを介して、深く交感することで、撮影された巫女、覡、跪く男などのポートレート。
体温を得た埴輪の表情は、いにしえの彼方からいまにどのような語りを放つのだろうか。
作品2〈埴輪の聲を視る〉
古代の鈴の音を合図に埴輪の像が去来する。その周りには別れに際し、埴輪に宿されたであろう想いが言の葉として湧き出ては、消える。
エモーショナルに生きる人間の熱が可視化される。
作品3〈埴輪と現代人の邂逅〉
埴輪の貌→現代人の貌を変態(メタモルフォーゼ)させる動画が布に投影される。
時間の束の中で、溶け合いながら顕われる貌は太古の人々と繋がっていることをリアルに体感することができる映像インスタレーションである。
ワークショップ〈はにわボイス〉
開催日時: 2020年2月9日 (日)、11日(火) 10:00〜11:30 / 13:00〜16:00
埴輪に宿された想いや愛する人の別れに際し、この世からあの世へと送るコトバ等をイメージし、あなたの言の葉を作ってみよう。
※ワークショップの参加者には、登録証を発行します。 時期は未定ですが、作品展示や Webなどで公開させていただく予定です。
キュレーション 谷 悟(芸術計画学科教授)
企画運営スタッフ
芸術計画学科「プロジェクト演習I 」アートプロデュース研究領域クラス
網治 樹音 岡澤 利奈 四海 哲也 蘇我 朋美 西村 奏美 中野 弥惠 (芸術計画学科2年生)
門 瑞穂(芸術計画学科 副手) 谷 悟(芸術計画学科 教授) 犬伏 雅一(芸術計画学科長 教授)
制作スタッフ
写真:山里翔太(写真学科2年生) /映像編集:小田望楓(芸術計画学科4年生)/音楽:中南賢治(芸術計画学科4年生)
言の葉:芸術計画学科「プロジェクト演習I」 アートプロデュース研究領域クラス
梶原 寬暢(芸術計画学科 技術指導員) 廣瀬 時習(大阪府立近つ飛鳥博物館 副館長) 東藤 隆浩(大阪府立近つ飛鳥博物館 学芸員)
インスタレーション:網治 樹音 岡澤 利奈 四海 哲也 蘇我 朋美 西村 奏美 中野 弥惠
お問い合わせ先:大阪芸術大学 芸術計画学科合同研究室 〒585-8555 大阪府南河内郡河南町東山 469 / TEL 0721-93-3781 / 内線3604(平日10:00〜18:00)
蕃所山古墳墳丘図
O大阪府教育委員会『大阪府文化財調査概要1965.66年度』
1975 年6月25日再販”より
twitter/Instagram : @haniwanotaion
Creative Direction Satoru Tani / Grephic Desigh : Yae Nakano / Photography : Shota Yamazato / English Translation : Ichiro Sano