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応答する遺物 -土器は忘却に逆らう-

2024.1.27.SAT-2.4.SUN 10:00-17:00  1月29日(月)休館

大阪府立近つ飛鳥博物館    近つ飛鳥ギャラリー
 

入場無料

写真・映像作品のモチーフとなっている土器の実物を鑑賞されたい方は観覧料が必要となります。


主催/大阪芸術大学 
共催/大阪府立近つ飛鳥博物館

​協力/河南町教育委員会 大阪芸術大学 工芸学科 (陶芸コース・金属工芸コース) ​アートサイエンス学科 美術学科 (彫刻コース)
企画制作/大阪芸術大学 芸術計画学科「プロジェクト演習Ⅰ・Ⅱ」(近つ飛鳥プロジェクトチーム)
監修/大阪芸術大学 芸術計画学科 アートプランニング研究室 超域アート研究室

あなたは土器と応答し、

宿された記憶に潜る

 土器は発掘調査において最も多く出土する遺物である。

それは、主に調理道具や食器として使われるだけでなく、保存運搬や儀式で使われるなど用途の幅が広かった為である。


通常、権力者のものしか目立って残ることはない遺物の中で、土器は民の生活の跡を色濃く遺すものだった。

一人間の営みとして示される遺物は現代と地続きの関係にある。

土器は道具として、最も古代人の生活に寄り添っていたのではないだろうか。

土器は、人々のそばでその手触りを刻み宿した。

私達はその底に宿されたものを追い求め、刻まれた生活の跡を辿るように古代に没入したのだ。
それは現代と応答するにふさわしい遺物である。

 

本展覧会はタイトルが示す通り、

古代の遺物を展示しながらも何処か電子的空間を創造し、

古代と現代が土器を通じて交錯する。

土器に近づき、話しかけたり、触ったり、耳を傾けたりすることで、遺物と応答する時間を創出し、純粋に愉しんでいただきたいと考えた。

近つ飛鳥博物館の吹き抜け空間に土器の罅から差す光によって土器の視点と来場者の視点をリンクさせる。

各所に配置された土器から巡る音によって想像を促し、古代の残した跡に触れる。

更に総合的なメッセージを視覚化した映像作品、ワークショップで構成する。

 


様々な方法で、土器は応答する。

土器を介して古代を想像し、思考を巡らせる瞬間にも刻まれてゆく歴史。

時は流れを止めない。

しかし私達、あなた達が思考することで、宿された記憶は忘却に逆らう。

そうして私達は、古代と現代が地続きにあるということの尊さを体感し、《生》 の歓びを実感する。

 

 大阪芸術大学 芸術学部 芸術計画学科

​近つ飛鳥プロジェクトチーム

‘You interact with earthen utensils and search into memories involved’

 

Earthenwares are unearthed most in excavation,

because they were widely used not only as cooking utensils or table wares, but also for preservation, transportation,  and in rituals.
 
Among remains which are usually found as belongings of the ancient authorities, 
earthenware utensils are what reveals the life of ordinary people in the ancient times.

Remains cause people today to recollect daily works of ancient people.
That’s what we can assume.
Earthenwares took in what they felt in their everyday life and kept it.
We seeked into what those earthenwares involved and were absorbed in what daily lives of ancient people are like.

Earthenwares are the remains which are suitable for corresponding with people present.

 

In this exhibition, as its title shows, the ancient and the present intermingle 
through earthenwares, creating electronic space while showing ancient remains.
We’d like you to create time of interacting with remains and just have fun, by getting
close to earthenware, talking to it, touching it and listening to it.

In the open space of Chikatsu- Asuka Museum, we tried having a linkage between 
the viewpoint from earthenwares and that from the visitors in the light through the crack of earthenwares,

and inviting visitors to make imagination by the sound from the earthenwares set in various places.
We also tried giving messages with visualized works and by the workshops.

 

Earthenwares respond in various ways.
History is being made at the moment of imagining how the ancient time was like.
through the earthenwares.Time never stops flying.

Our pondering prevents us from forgetting what was memorized.
In that way, we find out how precious it is to know the present time through the ancient time,

and finally realize the pleasure of living a life.

 

Osaka University of Arts, Art Planning Department

Chikatsu-Asuka Project Team

 

近つ 作品0.jpg

0 時​ノ壺 令和大壺

​「時ノ壺 令和大壺」会期中に制作され続ける。

山村幸則 (美術家)は遺物と応答しながら、

​新たな時代、今日、今、この時に存在する巨大土器の制作に挑む。

©Photography:山村幸則/Yukinori Yamamura 

 

近つ 作品1の3.jpg

1 日々照らす罅 

博物館の吹き抜け空間を大きな土器に見立て、天窓を見上げる頭上に土器のかけらを

展示。天窓からの光、土器のかけらと鑑賞者をリンクさせる。土器に古代人の心や時間が

​宿っているのならば、上を見上げた時、何を感じるだろうか。

©Photography:吉田向希/Koki Yoshida

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2  送受信土器 

土器によって、当時を生きる人々の生活を受信《想像・没頭》し、歴史として

自らが刻みたいものを送信《思考・表現》する。

​それは、今生きている私達が歴史を形作るという、古代からの繋がりを想起させる。

©Photography:泉 凜和/Rina Izumi

3 文様の路~古代からの便り~

時代を問わず人々は指先から想いを伝え、なぞり、物事を読み取ろうとする。

​土器が土器となるまで、作り手はどのような想いを込めて作っていたのだろうか。

​多くの時を過ごし、現代に遺された文様に触れることで

古代の人の生活や想いを感じる。

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©Photography:飯田彩乃/Ayano Iida 

 4 変わらぬものとの邂逅

我々を取り巻く環境は目まぐるしく変化するが、

​土と人と人間の力で創られた器は古代も現代も使われ、

人はものと想いをそこに宿す。土器は暮らしの中で何度も創られ、継承され、

揺るぎない存在と化す。

それを用いる人間の不変性を映像で可視化することを試みる。

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©Photography:長尾優花/Unoha Nagao 

​ワークショップ 土に眠る記憶   ~見つけて、集めて、宿す~

土から掘り出すことで土器と出会い、森の中を探索し、土器に蓄えられたものを

イメージする。土器の発掘からモノや想いを保存するまでを自ら体験し、

土器を使う古代の人々の感情とリンクしてほしい。

 

■実施日時

場所:近つ飛鳥博物館玄関 屋外特設テント

    ※雨天時は近つ飛鳥ギャラリーにて 

      (一部内容変更あり)
日時:2024年1月27日、28日/2月3日、4日   

    ①13:00〜②15:00〜  

    2部制(※2/4は①のみ)

所要時間:1時間程度

定員:8名

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©Photography:石榑紗帆/Saho Ishigure

 

総合監修/谷悟(芸術計画学科教授・キュレーター)

作品制作監修/山村幸則(芸術計画学科教授・美術家)

 

■作品0

企画構想・制作/山村幸則

 

■作品1

企画構想/吉田向希(芸術計画学科3年)

写真/吉田向希(芸術計画学科3年)

企画制作/金廻里歩 藤澤有佳(芸術計画学科3年)
技術協力/田村佳士(株式会社Rocks代表取締役)東佑売(株式会社Rocks)

 

■作品2
企画構想/野口大輔(芸術計画学科3年)
企画制作/塩林沙来(芸術計画学科3年) 満江美空 和田星楽(芸術計画学科2年)
技術協力/市川衛(アートサイエンス学科教授)


■作品3
企画構想/泉凜和(芸術計画学科2年)
企画制作/佐藤瑞綺 阪口花穗(芸術計画学科3年) 長尾優花 飯田彩乃(芸術計画学科2年)
技術協力/市川衛(アートサイエンス学科教授)

 

■作品4
企画構想/石榑紗帆(芸術計画学科3年)
企画制作/出田ひなの(芸術計画学科3年) 南田真奈 江島美空(芸術計画学科2年)

 

■ワークショップ
企画構想/
金廻里歩(芸術計画学科3年)
企画制作/藤澤有佳 阪口花穗 野口大輔(芸術計面学科3年)
        長尾優花 飯田彩乃 江島美空(芸術計画
学科2年)

 

■東山遺跡出土品展示特別コーナー(常設展示室)
 写真/立松侑也(写真学科2年)

写真パネル製作・レイアウト・展示/吉田向希 野口大輔 塩林沙来(芸術計画学科3年)

 

■広報
ホームページ/泉凜和 江島美空(芸術計画学科2年)
          石榑紗帆(芸術計画学科3年)
SNS/泉凜和(芸術計画学科2年)
ポスター・フライヤーデザイン/野口大輔 出田ひなの(芸術計画学科3年)
ポスター・フライヤー表裏面写真/立松侑也(写真学科2年)
ワークショップフライヤーデザイン・テキスト/江島美空(芸術計画学科2年)
フライヤーテキスト/満江美空 (芸術計画学科2年) 塩林沙来(芸術計画学科3年)

フライヤーテキスト編集/満江美空 (芸術計画学科2年) 谷悟(芸術計画学科教授・キュレーター)


■運営
大阪芸術大学芸術計画学科
「プロジェクト演習Ⅰ・II」近つ飛鳥プロジェクトチーム
芸術計画学科教授/谷悟 山村幸則
芸術術計画学科 副手/北山莉菜
芸術計画学科 3年/吉田向希 阪口花穂 石榑紗帆 出田ひなの
             金廻里歩 佐藤瑞綺  塩林沙来 野口大輔  藤澤有佳
芸術計画学科 2年/長尾優花 飯田彩乃 泉凜和 江島美空
             南田真奈 満江美空  和田星楽

 

■博学連携事業コーディネーション

東山遺跡出土品展示特別コーナー(常設展示室) 土器展示
東藤隆浩(大阪府立近つ飛鳥博物館学芸員)


■協力
田嶋悦子(大阪芸術大学 工芸学科 陶芸コース教授)
田中雅文(大阪芸術大学 工芸学科 陶芸コース 専任講師)
上田順平(大阪芸術大学 工芸学科 陶芸コース 非常勤講師)

松森洋駆(大阪芸術大学 工芸学科 陶芸コース  技術指導員)
三島寛也 今野志穂(大阪芸術大学 工芸学科 陶芸コース 副手)

長谷川政弘(大阪芸術大学 工芸学科 金属工芸コース  教授)

川野昌通(大阪芸術大学 工芸学科 金属工芸コース  副手

壺井勘也(大阪芸術大学 美術学科 彫刻コース  教授)
本田紀朗(大阪芸術大学 美術学科 彫刻コース 特任准教授)
山田真也(大阪芸術大学 美術学科 彫刻コース 副手)

國富氶(大阪芸術大学 芸術計画学科3年)

原園辰美(株式会社日本ビッグアート代表取締役)
西浦一(河南町住民)

 

-展覧会アーカイブ-

2020年開催

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2022年開催

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2023年開催

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